梅原義幸個展「持って戻る」

2022.08.06 – 2022.08.21

梅原義幸個展「持って戻る」

”self portrait”, 2020, oil on canvas, 1620×1303mm

ARTDYNEは8月6日(土)から8月21日(日)の期間、梅原義幸個展「持って戻る」を開催いたします。

梅原は1997年群馬県生まれ、2020年に多摩美術大学美術学部絵画学科油画専攻卒業、現在、神奈川県を拠点として制作を行っている若手作家です。ペインティングナイフを使って厚く塗られた画面に現れる顔は、単純化されたアイコンとして目を引きますが、同時に人間の痛みや悲しみ、あきらめ、そして悪意など、様々な背景を持って見るものを静かに揺さぶります。滑らかとは言い難い境界線やレイヤーは絵具の物質感を直接的に伝え、生の質量の魅力を私たちに訴えます。

今展では新作、および卒制の作品を10数点展示いたします。この機会にぜひご高覧、ご高評をいただけますよう、よろしくお願い申し上げます。

 

アーティスト・ステートメント

落ち着かない時は山に入る、そこには沢山の気配がある。
鳥の鳴き声、獣道、音や匂い、それに加えて石や木、川の水、全てが持っている。
気がつくと散らばった意識を集中させてその見えない姿を想像している。

気配に私が持ち込んだ沢山が包まれて行く、絆創膏のように被さって形になった。

私はそれを持ち帰り絵を描いた。

キャンバスとイメージの間を行ったり来たりする、
この工程では山の光景を思い出すと同時にひたすら自分を見つめることになる。
繰り返していくとイメージは独立した物となって現れた。
記号のように単純な瞳が沢山の情報を持ちながら、逸らした目で再度自分を見つめてくる。

私が見てきた沢山から逃げることはできない。
そしてまた絆創膏のようなあの気配を探して外に出る。

あのとき感じた気配は最初から自分の中にあったのではないかと思う。

梅原義幸

作家略歴

梅原義幸 | Yoshiyuki Umehara

1997年

群馬県生まれ

2020年

多摩美術大学美術学部絵画学科油画専攻卒業

現在、神奈川県にて制作

個展

2022年

「FACE」GALLERY ROOM・A/東京

グループ展

2022年

「ゾンビがいる絵展」スペースくらげ/神奈川
「今年最初に見せたい絵」gallery TOWED/東京
「感動線トレイン ver HAND!」YAMANOTE LINE MUSEUM/東京
「Spring Group Show 2021」ARTDYNE/東京
「SELECT PLAYERS」THE blank GALLERY/東京
「One FACE 2022」roid works gallery /東京
「WHAT CAFE × WHYNOT.TOKYO EXHIBITION」WHAT CAFE / 東京

2021年

「Winter Group Show 2021 -Air-」ARTDYNE/東京

2020年

「東京五美大連合卒業・修了制作展」国立新美術館/東京

受賞

2020年

多摩美術大学 卒業制作展2020 優秀賞