木原幸志郎個展「うごいて、つかめない」

2023.04.15 – 2023.05.07

木原幸志郎個展「うごいて、つかめない」

”Beard” 2023 1303mm×1620mm Oil on canvas

この度、ARTDYNEは日本橋茅場町へのギャラリー移転におけるこけら落としの第一弾として、2023年4月15日(土)―5月7日(日)まで、木原幸志郎の東京における初個展「うごいて、つかめない」を開催いたします。

木原幸志郎は1997年、一卵性双生児の兄として兵庫県に生まれ、2022年に尾道市立大学大学院美術研究科美術専攻を修了しました。現在、双子の弟である木原健志郎と兵庫県の共同アトリエで制作を行っています。

木原によって描かれる軟体動物のような不可思議なモチーフは、明瞭な輪郭を持ちつつも実体をつかめないもどかしさを観客に与えます。そしてその特異な形状や鮮やかな色彩、表面に施された光沢で構成された画面は、なめらかで濡れているようにも見え、ある種のエロティシズムをも呼び起こしながら、呼吸をするように観客の視線を吸い込み、また吐き出します。

この奇妙な親近感とかすかな罪悪感をもたらすミステリアスな作品画面の中で、木原は一貫して抽象と具象という対立する要素の共存を試みてきました。「事実」vs「虚構」、「瞬間」vs「永遠」のような相反するもの同士が交錯する多種多様な空間を探求し、二次元に落とし込む企てによって、彼は言葉では表現しきれない領域の存在を示そうとしています。

木原幸志郎の東京では初となる今個展では、100号のキャンバス作品を始めとした油彩8点を展示販売いたします。この機会にぜひご高覧、ご高評くださいますようお願い申し上げます。

また今展後、こけら落としの第二弾といたしまして、木原幸志郎の双子の弟、木原健志郎の個展を5月13日(土)から開催予定でございます。こちらもどうぞよろしくお願いいたします。

 

アーティスト・ステートメント

私が描いているものは一体何なのか。これらは「現実」なのか「虚構」なのか。そして「具象」なのか「抽象」なのか。

私の制作は「具象」と「抽象」をはじめとする複雑に絡み合った様々な二項対立の間を往来している。この相反する二つの要素は、私自身が描くモチーフ同様に流動的であり、不安定に画面の中で常に揺れ動いている。私が描きたいのは、言葉にできず捉えどころのない揺らぎそのものである。

木原幸志郎

 

※作品の販売方法はエントリー制となります。
展覧会会期中にご来廊、もしくはメールにてお申し込みくださいませ。

作家略歴

木原幸志郎|Koshiro kihara

1997

兵庫県生まれ

2022

尾道市立大学大学院美術研究科美術専攻修了

個展

2023

檸檬色の夢〈Gallery A8T・仙台〉

二人展

2022

木原幸志郎・木原健志郎二人展「Figure and Ground」〈Artglorieux・東京〉
木原幸志郎・木原健志郎二人展「Stranger」〈ロイドワークスギャラリー・東京〉

2021

木原幸志郎・木原健志郎二人展「Infinity Mirror」〈Gallery A8T・仙台〉

グループ展

2023

ART NAGOYA 2023〈名古屋観光ホテル・名古屋〉(ARTDYNEより出展)

2022

AaP2022〈ロイドワークスギャラリー・東京〉
ブレイク前夜展2022〈Artglorieux・東京〉
KUMA EXHIBITION 2022〈ANB Tokyo・東京〉
アート解放区〈福島ビル・東京〉
One FACE 2022〈ロイドワークスギャラリー・東京〉
木原幸志郎小品展〈東京堂書店・東京〉
二次元派展〈代官山ヒルサイドフォーラム、N &A Art SITE・東京〉
3331 ART FAIR〈ARTDYNE・東京〉

2021

Young Artists’ Show 2021〈Gallery A8T・仙台〉
TAGBOAT AWARD SERECTS〈阪急メンズ東京タグボートギャラリー・東京〉
CORE part1〈阪急メンズ東京タグボートギャラリー新スペース・東京〉

助成

2021

公益財団法人クマ財団第5期クリエイター奨学金
一般財団法人村主現代芸術文化財団 若手芸術家助成制度

受賞

2021

The 16th TAGBOAT AWARD 審査員特別賞(徳光健治賞)
Muni Art Award ファイナリスト

メディア

2023

岩井俊二監督 映像作品「檸檬色の夢」絵画協力

2022

月刊公募ガイド「青くて熱い」2月号掲載
月刊アートコレクターズ2月号掲載

2021

BSフジ「ブレイク前夜〜次世代の芸術家たち〜」
月刊美術「ネクストブレイク40作家の新作66点」12月号掲載